人気、不人気の差が鮮明になり、淘汰も始まっている。

フジテレビの事業部門が独立するフジゲームスはロールプレーイングゲームやアクションゲームなどを開発。
2019年度に売上高100億円、営業利益25億円を目指す。
こんな事業計画を描くことができるのは実績があるからだ。
gumiと共同開発したスマホ向けRPGファントムオブキルはダウンロード数が300万を突破。
自信と知見を得たことがゲーム事業への本格参入につながった。
本業との相乗 効果も狙う。
4月23日から、コンピューターゲームの対戦競技eスポーツの番組をCSで月1回、土曜日に2時間生放送する。
さらにゲームを題材にしたアニメや映画も製作する計画。
テレビ局のノウハウを最大源に生かす。
ドラマやバラエティーでヒットを連発したフジテレビは10年まで7年連続で視聴率トップを維持した。
ここ数年は視聴率が低下し、現状は在京民放5局で3~4位にとどまる。
広告収入が落ち込み、FMHの15年3月期の連結営業利益は前期比19%減の256億円。
12年3月期に全体の8割を占めた放送事業の利益は約5割まで下がった。
若者のテレビ離れなど業界全体の課題も重くのしかかる。
新たな収益の芽を探そうと、15年秋には動画配信世界大手の米ネットフリック スと民放大手としてはいち早く提携した。
独自の番組を地上波より先行配信するなど、模索を続けている。
ゲームへの本格参入もその一環だ。
ゲーム情報誌ファミ通によると、国内のゲーム市場は14年に約1兆1900億円と10年前に比べ2倍以上に伸び、スマホ向けは7割近く占める。
ただ、最近は目の肥えた利用者がゲームに求める質が格段に上がり、スマホ向けも1本あたりの開発費は3億~4億円に高騰。
人気、不人気の差が鮮明になり、淘汰も始まっている。